築40年弱のリノベーション事例から学ぶ、心地よい暮らしのヒント。

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施工実例「元宮町renovation」より、築40年弱の戸建てビフォーアフターをご紹介。

老朽化した住宅の補修工事だけでなく住宅性能を高めることにより快適に暮らせるよう設計施工しました。

長年住んできた愛着のある家を建て替えるのも良いですが、今ある住まいを生かしつつ、心地よく豊かな暮らしをしたい方には、もうひとつの選択肢となるのではないでしょうか。

目次

  • リノベーションは、どのくらいの規模で行う?
  • 間取りを変えずとも住空間を快適にするために取り入れたいこと

リノベーションは、どのくらいの規模で行う?

リノベーションは規模が大きくなるほど工事内容・金額も大きくなります。

建物自体のポテンシャルと今後何年間住む予定なのかによっても必要な工事内容は異なります。プロに現地調査を行ってもらいリノベーションをするのがいいか建て替えるのが良いのかを検討しましょう。

1.設備機器の交換(10年後~25年毎)

トイレやお風呂、洗面台、システムキッチンなど。

10年を超えるとメーカーによっては修理部品の取り扱いがないこともあり本体ごと交換になることもあります。

2.内装外装の塗り替え、張替え(10年後~25年後)

畳や床、クロスや外壁塗装などの劣化による交換

3.性能向上

バリアフリー化・省エネ化・耐震性の向上・断熱性の向上

4.スケルトン

解体して構造体をそのまま利用する、もしくは必要に応じて補強を行う。

5.フルリノベーション

基礎工事から間取りや、耐震・断熱改修まで行う。

注意点として、間取りの変更まで行いたい場合は、構造上必要な柱や壁を取り払うことが難しいケースもあります。

間取りを変えずとも住空間を快適にするために取り入れたいこと

元宮町renovationは上の表であらわすと、②~③規模のリノベーション工事を行いました。

解体する部分を最小限にして、メンテナンス時期に達している部位は補修をしながら、愛着のある住まいを大事に住みつないでゆく。

理想も叶えながら、ほぼ間取り変更なしで住空間を快適にできるとしたら。空き家が増える今、理にかなう選択肢のひとつとなるのではないでしょうか。

リノベーションのbefore&after

和室は壁を珪藻土に塗り替え、畳は取り替え、
襖はフラッシュの扉に変更。明るく心地よい和室になりました。
台所そばにある二間続きの和室の1室を洋室としてダイニングにしました。
正面の襖も取り、カーテンを付けました。
既存の木の壁やドア、カーテンボックス、照明を残しながら改装
現在だと手に入らないような上品な照明は、替えが効かないので割らないように細心の注意を払い綺麗に清掃して利用しました。
内窓を設置し暖かに。
壁は珪藻土、床と天井は木材で気持ちのいい空間。
浴室と脱衣、洗濯室のみ、少々の間取り変更を行いました。
タフなキッチンをL型に計画、作業台があることで
配膳盛り付けやお手伝いもらくらく。
当初の計画では平天井だったのですが勾配天井に。
解体時に味わいのある構造体に気づき、表し梁としました。
個室だった部屋は洗濯室にも使える部屋として提案しました

リノベーションでできること、できないことを見極めて心地よく快適な家に住もう!

実は日本の住宅の建て替えサイクルは海外と比べると短いようで、平均すると築30年頃に建て替えとともに取り壊されている現状があるようです。取り壊された家のなかには、まだまだ使える住宅だってあったはずです。

リノベーションのお家から学べることは、

「ていねいに建てた家をお手入れしながら大事に長く住む」

新築時にはメンテナンスや修繕のことも考えながら、より良い選択ができるといいですね。

(ササキ)